2020.03.31

私的腸内細菌論

第110回 テレワークと乳酸菌生産物質

昨今の新型コロナウィルスの蔓延により、自宅でテレワークを余儀なくされている方が多いと思います。

会社へ出勤し仕事するにしても、相手の会社へと訪問することがかないませんので、テレビ会議に振り替えるなどの配慮をされているのではないでしょうか。

いずれにしても、相手に対する情報伝達の過程においては、どんなメッセージも画像も、インターネット回線を介して伝わるのが現代の在り方といえます。

 

さて、私たちの腸内フローラの活動を振り返ってみますと、実は腸内細菌たちも、自分たちが作った代謝産物で、体内細胞の遺伝子や腸内フローラを形成している細菌と、常に会話をしているのです。

腸内細菌たちは、パソコンやスマホこそ持ってはおりませんが、通信手段として、我々がテレワークをするためのインターネット回線にあたる代謝産物を持ち合わせている、というわけです。

乳酸菌が増殖していくためには、その道標ともいえる遺伝子情報、さらに菌の発育を誘導してくれる代謝産物が、必要不可欠なものになっているのです。

私たちの腸内フローラの活動として、人知れず行われている、いわばテレワークを司るインターネット回線の役割を果たしているのが、代謝産物つまり乳酸菌生産物質である、といえましょう。

 

腸内フローラの中で行われるテレワークでは、ヒトの健康のため、日夜、腸内フローラを健全な形へとコントロールする営みが行われています。

腸内テレワークに不可欠な乳酸菌生産物質を効率的に作るため、弊社は、長年の研究により腸内フローラ由来の16種35株のビフィズス菌・乳酸菌から構成されたワンチームを作ることに成功しました。

ヒトの体内工場を模して、弊社の培養技術で健康な腸内フローラを再現したのです。

そして、唯一無二の乳酸菌生産物質を、この手に納めることが出来たのです。

そこに至るまでには、腸内フローラの礎となる独自の共棲培養技術があったからこそ、というのは過去にも申し上げたところでございます。

 

腸内フローラと会話をしたり、身体の細胞に直接働きかける物質である乳酸菌生産物質と、体細胞の遺伝子との作用メカニズムに関する研究は、学術界をして、有無を言わせないエビデンスを構築すべく日々着々と進行しています。

昨今、乳酸菌市場がバブルの様相を呈する中で、その機能性が期待出来ない製品の安易なセールス文句など見るにつけ、本当の乳酸菌の姿を知る者として、まったく次元の異なる世界のお話ではないか!?と目を丸くしている次第です。


光英科学研究所 村田公英 会長ブログ【私考欄】は絶賛更新中です。社長時代のブログは、『「乳酸菌生産物質」に賭けた人生1・2(村田公英の社長ブログ『私考欄』より)』に書籍化されておりますので、本サイト掲載以外の回は書籍にてお楽しみください。

戻る

ページトップへ