メチニコフ

エリー・メチニコフ(Ilya Mechnikov)
1845~1916年。
ロシアの微生物学者、動物学者。
後年はパリで過ごす。
「ヨーグルト不老長寿説」を唱えた。






もともと食細胞の研究で知られる、現代免疫学の礎を築いた人物。白血球が体内の免疫機能に深く関わっていることを解明して、1908年ノーベル生理学・医学賞を受賞しています。


メチニコフは晩年、老化の原因は何か?と研究テーマを掲げ「腸内の腐敗菌増殖が老化を促す」という仮説を立てました。やがて、様々な実験や調査(※)を経て自著において、「乳酸菌を含んだヨーグルトを摂取することで腸内環境が改善される」という彼独自の説を唱えました。これが世に言う「ヨーグルト不老長寿説」(※※)なのです。これによりヨーロッパでヨーグルトが普及するきっかけを作ったと言われています。


※メチニコフの調査……ブルガリア旅行中に、ヨーグルトを常食するブルガリア人に100歳以上の長寿者が多いことを発見、また砂漠に居住するアラビア人がラクダの乳・酸乳だけで長寿を得ていること等に着目。


※※ヨーグルト不老長寿説……「腸内の腐敗を抑えるのは乳酸菌そのものではなく乳酸菌によって生成された物質なので、老化防止にはこの生成物質を摂取すべきである」、
「多量の乳脂肪を摂取するのは健康に良くないので、酸乳は無脂肪の脱脂乳から作るべきである」、
「1日300~500mlを摂取すると整腸効果が高い」等が記されている


 
【略歴】
1886年:大学にロシア初の細菌学研究所の教授。
1887年:パリの研究機関より招聘を受けたことから、以後パリで過ごす。
1908年:ノーベル生理学・医学賞を受賞(受賞理由:免疫の研究)。


【著作】
「The Prolongation of Life(長寿の研究)」(1907年)

ページトップへ